ウェットスーツのリペア方法「綺麗に修理するコツ教えます」

ウェットスーツのリペア方法

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ウェットスーツでこんな症状がある場合、セルフリペアができます。

  • 最近、ウェットスーツの肩、脇、股下などから海水が浸水する(染み込む)ようになった…
  • 生地と生地のつなぎ目(接着面)が開いている。
  • フィンなどでカットした、あるいは亀裂がある。

これを読めば、誰でも簡単・手軽に、しかも低予算でセルフリペアができるようになります。

さらに、セルフリペアが難しいもの、劣化・寿命の症状から、普段からのケアで気をつけたい点も紹介します。

筆者は、2008年からサーフショップオーナーとして新品・中古サーフ用品を2500点以上取り扱ってきた経験をもとにサーフアイテムやハウツーなどのサーフィンに特化したウェブマガジンを運営しています。

こんな症状ならリペアが可能

ここで紹介する症状なら、セルフリペアが可能です。

パーツとパーツの接合部が剥がれている

ウェットスーツ 生地と生地のつなぎ目(接着面)が開いている

写真のように、パーツとパーツ(生地同士)の接合部(接着面)が剥がれている場合はリペアが可能です。

同様にインナー側(裏地側)でも剥がれている場合があるのでチェックし修理しましょう。

インナー部の生地同士の接着面の剥がれ「ウェットスーツのリペア」

このような剥がれがある場合、海水が「じわ〜っ」と染み込んで入ってきていることが多いので早めにリペアしておきたい。

寿命のサイン!?

パーツとパーツ(生地同士)の接合部は専用のウェットボンドで接着されていますが、「ウェットスーツの寿命=接着面の寿命」と言われており、使用頻度にもよりますがこの寿命が2〜3年程度。使用頻度が少ないと、もう少し長くなるかもしれません。

よくあるケースで…

ウェットスーツは使い込んでいくとストレスのかかりやすい股下や肩・脇などから「じわ〜っ」と浸水してきます。この症状が出始めたら接合部の接着面の劣化・剥がれの可能性が高いです。写真のように目視で確認できるような剥がれであればリペアができますが、目視では確認できない空洞(隙間)があちこちに発生し、そこから浸水し始めます。こうなるとリペアでは手に負えなくなり、寿命が近づいているサインです。

引っかき傷や亀裂がある

ラバー(スキン)素材でよくある…着脱の際に誤って爪で生地を切ってしまうような引っかき傷や、フィンカットによる切り傷などの場合、修理が可能です。

さらに下の画像のような症状があれば、素材劣化、接着面の劣化が出ているはずです。年数が経てば、スキン(ラバー)の劣化や、接着面が劣化し開いてきます。寿命が近づいている…いや、すでに寿命かもしれません。

ウェットスーツの劣化による亀裂

とはいえ、買い替えたいけど今すぐには厳しいという方は、セルフリペアで1シーズンだけでも延命できるかもしれません。ただし経年劣化による症状なので、修理しても新たに同じような亀裂が増えたり、広がったりして浸水してくるため、あくまでもその場しのぎの対策です。早めに買い替えをお勧めします。

インナーも併用すると浸水による冷え・寒さ対策に役立ちます。

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この他、フィンなどでカットした小傷であれば修理が可能です。

シームテープ剥がれ

シームテープ’(メルコテープ)の剥がれ「ウェットスーツのリペア」

ウェットスーツはインナー側の縫い目や、つなぎ目のストレスが掛かりやすい部分をシームテープ(メルコテープ)にて補強されておりますが、使用していくうちに剥がれたりします。

この箇所の貼り直しや追加の補強等のリペアが可能です。

ジャージ生地の軽度で小さな擦れによる摩耗

ウェットスーツ ジャージ生地の擦れによる摩耗

ジャージ生地で、尚且つ目立たない部分や小さな擦れによる生地の摩耗であればリペア可能。

ただし、下の画像のようなラバー(スキン)生地の摩耗は、ここで紹介する方法ではリペアできません。

ウェットスーツ ラバー(スキン)生地の擦れによる摩耗

準備するもの

  • ウェットボンド
  • シームテープ(メルコテープ)
  • ハサミ、筆、爪楊枝など
  • アイロン、当て布

ウェットボンド

ウェットボンドは、合成ゴム系接着剤で、ウェットスーツの生地と生地のつなぎ面の接着に使用されています。リペアでは、つなぎ面の接着が剥がれや同様な用途で使用します。

ウェットボンドには有機溶剤が多く含まれており、毒性がありますので使用の際は換気の良い場所でご使用ください。

ちなみに、ウェットボンドは上の商品がオススメです。理由は書きませんが…。

シームテープ(メルコテープ)

シームテープ(メルコテープ)は、防水で熱が加わることによって貼り付けられる伸縮性のあるテープで、ウェットスーツの縫い目部分の補修及び補強に使用します。なお、防水と言ってもこれで、浸水を防ぐことはできませんので誤解なく、あくまでも補強材です。シームテープは、適度に伸縮性のあるウェットスーツ用をご使用ください。

アイロンで簡単に貼り付けられ、しっかり張り付いてはがれにくいです。

ウェットスーツの生地 ジャージ素材とスキン素材と裏起毛

ウェットスーツ用シームテープはジャージ素材に適していますが、セミドライのインナー部に使われている裏起毛素材に使用しても問題はないと考えます。なお、生地の特性上、ジャージ素材よりも接着効果がやや弱くなる可能性は考えられます。

ラバーやSCS(スーパーコンポジットスキン)面への加工は、アイロンの熱により生地が溶けるなどの可能性があるので絶対に避けてください。

ハサミ、平筆、爪楊枝など

ハサミ、筆、爪楊枝

爪楊枝や平筆は、ウェットボンドを接着面に塗布するときに使用します。

ハサミは、シームテープ(メルコテープ)をカットするときに使用します。

アイロン、当て布

アイロン、当て布、アイロン台

シームテープ(メルコテープ)の貼り付けにはアイロンが必要。

ウェットスーツの生地やシームテープに直接アイロンを当てるのはダメ。

アイロンを使用するときは、ウェットスーツの生地を痛めないように当て布をして圧着します。当て布は、薄手の綿ハンカチなどでもよい。

アイロン台をお持ちでない方は、写真のような簡易的な折りたたみ式のアイロンマットもあります。

ウェットスーツのリペア方法

リペアをする際は、補修する部分の汚れ等は真水でよく洗い・よく乾かしてから行ってください。

ウェットボンドを使ったリペア方法

ウェットボンド

パーツとパーツの接合部が剥がれている、引っかき傷や亀裂があるならウェットボンドで誰でも簡単に補修できます。

ここでは、パーツとパーツ(生地同士)の接合部(接着面)が剥がれている場合のリペアを例に紹介します。

ポイントは、「接着部分をキレイにして両面に塗布し、よく乾かしてから圧着する。」

修理(リペア)箇所のチェック

ウェットスーツの接着面の剥がれているところをチェック

まず、ウェットスーツの接着面の剥がれているところをチェックしましょう。軽度な部分はそのままでは、見落としてしまうので、画像のように親指と人差し指で軽く挟み、繋ぎ目を開かせるようにしながら、確認すると見落とさず探すことが出来ます。

ウェットボンドを使用の際は換気する

ウェットボンドは引火性の有機溶剤が含まれていますので、使用に際して火気に注意し窓を開け換気をよくしてください。

爪楊枝や平筆を使うとキレイに仕上がります

キレイに仕上げる為に、爪楊枝(つまようじ)や平筆が役に立ちます。

ウェットボンドを爪楊枝(つまようじ)や平筆が塗る

指先にウェットボンドをつけるなどして塗る方もいますが、傷口が小さい場合に塗りづらく、また接着面の外にはみ出しやすいのが難点です。その指で誤って修理箇所以外の場所を触り、ボンドがウェットスーツに付着する可能性もあるので爪楊枝や平筆を使ってボンドを塗っていきましょう。

また、ウェットボンドはたっぷりと厚塗りしたからといって接着力が上がる訳ではありません。キレイにムラなく塗り広げるのが好ましいです。爪楊枝に少量づつ乗せて、接着面に塗り広げるイメージでしっかりと万遍なく塗ります。万が一、誤って接着面からはみ出して塗付した場合は、キレイな爪楊枝をもう一つ準備しておき、すくうように取り除くと綺麗に取れます。

ウェットボンドが完全に乾くまで待つ

ウェットボンドが完全に乾くまで待つ

この状態でボンドが完全に乾くまで待ちます。約10分程度。
乾かない状態では粘着力はありませんので接着する事は出来ません。

ここで焦らず乾くまで待つことが、しっかり接着させるコツです。

しっかり圧着させる

ウェットスーツリペア 接着面をしっかり合わせ「つまむ」ように圧着する

ウェットボンドがしっかり乾いたら、画像のように接着面をしっかり合わせ「つまむ」ように圧着していきます。

この時、しっかり圧着するために強めに押さえます。

つまんだ指を一度離したら、次は斜め上から押さえ込むように圧着するとしっかり接着されます。

ウェットボンドでのリペア後

綺麗に修理(リペア)できました。

シームテープ(メルコテープ)を使ったリペア方法

シームテープ(メルコテープ)

シームテープでのリペアは、アイロンをかけるだけなので作業は単純で簡単なのですが、しっかり接着したつもりでもアイロンの温度が低かったり、アイロンの押し当てにムラがあったりすると接着面の接着不良や剥がれの原因となります。ウェットスーツへの熱への負荷を気にしながらも、カーブになっている部分に合わせてしっかり貼り付けるのは意外と難しいかもしれません。

シームテープ(メルコテープ)について

布状になっている面が表なので上にし、ツルっとした面が裏で接着面なので下にして貼り付けます。

シームテープ(メルコテープ)の表裏

当て布をし、アイロンは低温中温くらいで作業します。シームテープの付きが悪い場合はアイロンの温度を少しずつ上げて調整してください。

アイロンに直接当てると熱により生地が溶けるなどの可能性がありますので必ず布を当てて作業してください。

サーフィン時の海水の浸み込み箇所のチェック

例えば、股下や脇部に以前は感じなかった海水の浸み込みを感じるようになった…などの場合、前述の「パーツとパーツの接合部が剥がれている」で紹介した要因が多いですが、同時にその箇所のシームテープ(メルコテープ)も浮いて剥がれている場合もありますので一緒に補修しましょう。

シームテープ’(メルコテープ)の剥がれ「ウェットスーツのリペア」

剥がれかけた部分のシームテープを可能な範囲で剥がしカットします。

可能であれば、すべて剥がして確認したいところですが、生地を痛める可能性もあるので生地に負担をかけない範囲で剥がしてください。

ウェットボンドでつなぎ目を接着(リペア)

シームテープで保護されていた部分のパーツとパーツの接合部が剥がれていないかチェックし、剥がれていたらウェットボンドで接着します。

接着方法は前述の「ウェットボンドを使ったリペア方法」をご覧ください。

インナー部の接着面にウェットボンドを塗り圧着「ウェットスーツのリペア」

サーフィン時に浸み込みを感じる箇所であれば、軽度なものでもしっかりウェットボンドでリペアすることをおススメします。なお、市販のウェットスーツ用シームテープは防水となっていますが、シームテープを貼るだけで海水の浸み込みが改善するというような…防水効果ありません。

あくまでも、つなぎ目の接着面や縫い目の補強による防水補助としての役目であると考えます。ですのでシームテープを貼ることよりも、生地のつなぎ目をしっかりウェットボンド接着することが重要です。

シームテープ(メルコテープ)をアイロンで貼り付ける

シームテープをカットした部分の長さより、やや長めにカットします。元々貼ってあるシームテープの両端に被るように貼ります。

場所を決めたらシームテープの上に当て布をして、シームテープがずれないようにアイロンで押さえていきます。

シームテープ’(メルコテープ)をアイロンで貼り付ける「ウェットスーツのリペア」

アイロンの温度は低温中温くらいが良いですが、詳しくはシームテープの説明書に添って設定してください。シームテープの付きが悪い場合は温度を少しずつ上げて貼ってください。

アイロンの温度は低温中温くらいに設定する

同時にアイロンでの押し当てが弱いのも接着ムラが出ますのでしっかり押さえて貼ります。

温度の上げすぎは生地が溶けたり、傷める可能性もありますので良くありませんが、逆に温度が低すぎるとシームテープがしっかり貼れなかったり、補修時はしっかり貼れているように見えても実際に使うとすぐに剥がれてしまうなどの原因にもなりますので、適切な温度加減としっかり押さえることがポイント

※アイロンの温度を上げすぎたり、当てる時間が長すぎると、その分、生地への負担も大きくなるので注意しながら作業してください。

ジャージ素材のリペア

ジャージ素材の場合のビフォーアフターです。

ビフォーは、シームテープが部分的に剥がれかかっています。

ジャージ部のシームテープ’(メルコテープ)の剥がれを修理ビフォーアフター「ウェットスーツのリペア」

キレイに剥がしてから張り直ししたいところでしたが、無理やり剥がすのは生地痛めるので…というのは言い訳で面倒なので、剥がれかかった部分を覆うように重ねて貼っています。

やり方は同じなので割愛します。

なお、古いシームテープを剥がしてから貼り直したい場合、アイロンで熱を加えながら剥がすと綺麗に剥がれます。

ジャージ生地の擦れによる摩耗のリペア

まず、こちらの画像をご覧ください。

ウェットスーツ ジャージ生地の擦れによる摩耗

前述のジャージ生地の軽度で小さな擦れによる摩耗で紹介した画像ですが、サーフィン中の擦れによる摩耗や、アクシデントでこのような摩耗傷ができてしまうこともあると思います。

見た目の仕上がりが好ましくなく、本来の用途からは外れてしまう方法なので推奨できませんが、とはいえそのまま放置してしまうと悪化してしまうため、早めのリペアが必要です。

本来ならウェットスーツ専門のリペアショップでお願いすることをお勧めしますが、セルフリペアで何とかしたいという方は応急的なリペアは可能です。

やり方は単純にシームテープで覆うだけですが、フィンでカットするなど内部のネオプレンゴム(クロロプレンゴム)まで切ってしまっていたら、ウェットボンドで補修してからシームテープを貼り付けてください。

写真のように、シームテープの角を丸くしておくと、剥がれにくく見た目も多少よくなります。

ウェットスーツ ジャージ生地の擦れによる摩耗をシームテープ&¥(メルコテープ)でリペア

小さな傷であまり目立たない箇所でなら使えるのではないでしょうか?

あくまでも苦肉の策なので、見た目も美しくはないので自己責任でお願いします。

普段からのケアで気をつけたいこと

普段からウェットシャンプーで丁寧に洗う

サーフィン後、普段からウェットシャンプーで洗っていますか?

シャワーをかけて洗い流すだけ…表面に付着した砂などの汚れは落とせても、ウェットスーツの生地に染み込んだ海水の塩分や汚れ、あなたの大量の汗はほとんど落とせていません。

そんなことを繰り返していたら、ウェットスーツの生地の劣化は進行し伸縮性の低下のつながり、しいてはパーツとパーツを接着しているウェットボンドの接着面に負荷がかかりやすくなり剥がれ、浸水の原因となり寿命を縮めてしまいます。

これまでウェットシャンプーを使わずシャワーで洗い流していた方は、一度試してみてください。購入して1年後、2年後。。。の伸縮性、生地の肌触りなどコンディションの違いを間違いなく実感できるはずです。

ウェットスーツをキレイに・長持ちさせる洗い方 ウェットスーツをキレイに・長持ちさせる洗い方

ウェットスーツに負担をかけない保管

ウェットスーツに使われているクロロプレン合成ゴムは耐熱性・耐寒性も良いですが、優れているワケではありませんので長期間、気温変化の激しい場所に置いておくとゴムの劣化を早めます。

日光があたる場所も表面劣化や色落ちの原因になります。

高温多湿も雑菌の繁殖や劣化の原因になります。

型崩れも好ましく無いので、肩部が幅広(太め)のハンガーに掛けて保管する。

収納場所は、気温変化の少ない涼しい暗所がベスト。気温変化の少ない涼しい暗所で、定期的な換気ができるような環境での保管が理想です。押し入れなどで保管する場合、こまめな空気の入れ替えも忘れずに。

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まとめ

ウェットボンドとシームテープ(メルコテープ)を活用することで、一定のセルフリペアも可能になるので、アイロンなどの小道具と共に常備しておくと、いざというときに素早く対応できます。

ウェットスーツは安い買い物ではないので、普段からのケアと、こまめなリペアの総合的なメンテナンスが、少しでも長くコンディションのいい状態で愛用できることにつながります。この機会に少し考えて直してみるのもいいのではないでしょうか。

ウェットボンド、シームテープ、ジャージやスキン生地がセットになったお得なリペアキットも販売されていますのでご利用ください。