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沖に出てからの時間は、ただ波を待つだけではありません。
波を見極め、次のテイクオフを成功させるための「観察と準備の時間」です。
波を読む力、位置をキープする意識、そして素早く動ける準備ができているか──
それが、良い波に乗れるかどうかを分けるポイントになります。
波待ちやポジショニングは、初心者ほど軽視しがちですが、ここを意識できるようになると、驚くほど波に乗れる回数が増えます。
この記事では、波待ちの正しい姿勢とバランスの取り方、ポジショニング、方向転換の基本動作、そして視野を広く保つコツを、動画の内容を交えながらわかりやすく解説します。
ショートボードはもちろんミッド・ロングでも共通して役立つ内容です。
2008年からサーフショップオーナーとして新品・中古サーフ用品を2500点以上取り扱ってきた経験とサーフアイテムやハウツーなどのサーフィンに特化したウェブマガジンを運営する筆者が、時間をかけて選んだオススメの商品のみを厳選し紹介しています。
波待ちの基本姿勢をマスターしよう

沖に出てから最初に意識すべきは「安定した波待ち姿勢」です。
ここでの姿勢が乱れると、バランスを崩して落ちたり、波の観察が遅れたりします。
基本の姿勢|正しい座り方と視線のポイント
- 座る位置:ボードのセンターより少し後ろ。ノーズが軽く上がる程度が理想。
- 姿勢・体重のかけ方:お尻と太ももの裏の3点でバランスをとり、力を抜いて自然に揺れに合わせる。
- 手の位置:ショートボードの場合、両手は軽くレール(ボードの縁)に添えて安定させる。ロングや浮力のあるミッドの場合は手を添えなくても良い、楽な姿勢で。
- 目線:下を向かず、遠くのうねりを意識的に見る。
コツ:
膝裏でレールを軽く挟むようにすると、ボードとの一体感が増して安定しやすくなります。
力を抜き、自然に波の揺れに合わせるようにバランスを取るのがポイントです。
視野を広く保つ「目線」のコツ

上手なサーファーほど、波待ち中の視線が違います。
単に前方を見ているだけでなく、複数の距離と方向を同時に観察しています。
波待ち中に見るべき3つのポイント
- 遠く(沖):3〜5本先のセット、うねりの動き、周期。
- 中間距離:周囲のサーファーの位置や動き。波のブレイクポイントやピークの位置、波の割れる方向や速さ。
- 近く(岸方向):自分の後ろにある建物や木などの目印で自分の位置を確認。

この3つを意識的にチェックすることで、「波のブレイク位置」「自分の流され具合(潮に流されていないか?)」「他のサーファーとの距離感」が自然と把握できるようになります。
波は、潮の満ち引き、風などの影響により少しずつ変化していきます。常に波を観察しその変化を意識しながら対応することでより波の見極めが上手にできるようになります。
緊張して視野が狭くなったときは、あえて遠くの景色を見たり、少しピークから離れることでリラックスでき視野が戻ります。
方向転換のやり方(ターン動作の基本)

波待ち中や波を見つけたとき、すぐに進行方向を変える動作が「方向転換」です。
スムーズに方向転換できると、狙った波へのアプローチが一気に楽になります。
ボード角度の作り方
ボードはややノーズを上げ、海面に対して斜めに浮かせるようにしましょう。
水平のままだと水の抵抗が大きく、回転しづらくなります。
波待ちしている姿勢から、座る位置を少し後ろ(テール側)にずらすと、ノーズが上がり回しやすくなります。
ロングの場合は、座る位置を大きく後ろにずらすことで容易に回転することができるようになります。
回転動作の基本
- 右に回りたい場合
右手でレールを引き寄せ、左手で水を押し出すようにかく。
さらに両足の膝下を使って軽くキックするように水を動かすとスムーズに回転できます。 - 左に回りたい場合
左手でレールを引き、右手で水をかく。足も逆方向に合わせて動かします。
慣れないうちは、回そうとしすぎてボードが不安定になります。
リラックスして体重移動を意識しましょう。
一瞬でテールへ下がり、ボードを回す準備を

長いロングボードでは、ボードを回転させるのが難しくなります。
うまく回転できないというサーファーの多くは、座る位置を素早く後ろ(テール側)にずらせていないことが原因です。
ここで使えるのが「一瞬でテールに下がる」テクニックです。
ショートやミッドでうまく回転できない方も参考になるテクニックです。
手順
- ウェイティングの姿勢で手を脚の横に置く。
- 手に体重をかけながら、お尻をスッとテール側へスライド。
- ノーズが上がり、すぐに方向転換できる体勢が完成。
詳しくはこちらの動画で紹介されてますのでご覧ください。
この動きを覚えると、「視野を保ちながら素早く回る」ことができるようになります。
波が来る瞬間の迷いが減り、チャンスを逃さなくなります。
流されないためのポジショニング術

海は常に動いています。
風や潮の流れ、他のサーファーの動きによって、気づかないうちに流され自分の位置がズレることがあります。
確認のポイント
- 岸にある建物や木などの目印を決め、定期的に位置を確認する。
- 他のサーファーとの距離をキープし、ぶつからない間隔を意識する。
- 必要に応じてパドリングで少しずつ位置を修正。
波を常に観察しポジショニングを調整する
波待ち中の小さな動きが、ポジショニングの差を生みます。
波のブレイクポイント(割れやすい位置)を観察し、**ピークより少し横(ショルダーの位置)で待つと安全で乗りやすい波をつかめます。
じっとしていると、知らないうちに沖や岸方向へ流されます。
“小さく動き続ける”ことが安定したポジショニングのコツです。
波選びのコツ(うねりを読む)

波待ち中は、ただ待つだけでなく波を観察する時間です。
「どの波が自分に合うか」を見極めることで、テイクオフの成功率が上がります。
- 目線を遠くに保ち、波の盛り上がり方やブレーク位置を観察
- 周囲のサーファーが乗っている波の形や方向を見る
- うねりがセットで来るリズムを感じる(3〜5本周期など)
良い波を選べるようになると、パドリングの無駄が減り、疲れにくくなります。
最初は「来た波に反応する」だけでOK。
徐々に「波を読む」感覚を養いましょう。
また、「波を観察」し「ポジショニング」を意識することで、沖から狙った波が来た時に素早く、最適な位置に移動しテイクオフすることができるようになります。しかし、波はあなただけのものではありません、その狙った波が来るであろう最適な位置にサーファーがいるのに、そこに波を奪いに行くのは好ましくありません。
波を奪い合うのではなく、周囲のサーファーと波をシェアしながら楽しみたい。
動画で学ぶ!波待ち・ポジショニングの実践解説
動画では、プロが実践している波待ち姿勢とポジショニングのポイントを詳しく解説しています。
🎥 おすすめ動画:波待ち・ポジショニングの基本解説
- 視野を広く保つ座り方
- 流されない位置の取り方
- 足の使い方と方向転換のコツ
- 一瞬でテールに下がる動き
この内容はロングボード向けの解説ですが、ショート・ミッドボードでも共通して応用可能です。
よくある失敗と修正ポイント
| 失敗例 | 原因 | 修正のコツ |
|---|---|---|
| ノーズが上がりすぎて不安定 | テールに座りすぎ | センター寄りに座り、視点を高く |
| 波を見つけるのが遅い | 目線が低い/下を見ている | 遠くのうねりを意識的に見る |
| 回すのが遅い | テールへの移動が遅い | 手で支えてお尻をスライドさせる |
まとめ
波待ちは「休む時間」ではなく、「波を読む時間」。
正しい姿勢で波待ちできればバランスが安定し、視界が広がり、良い波を見つけやすくなります。
そして、スムーズなポジショニングと方向転換ができるようになると、狙った波に素早く反応できるようになりテイクオフ成功率が大きく上がります。
自分の位置をコントロールしながら波を待つ感覚をつかめば、サーフィンはもっと楽しく、もっと長く続けられます。
関連HOW TO(次に学びたい基礎動作)
サーフィンマガジン「73NAVI」 