サーフボードの定期的なワックス塗り替えを勧める理由 | サーフィンマガジン「73NAVI(なみなび)」

サーフボードの定期的なワックス塗り替えを勧める理由

サーフボードの定期的なワックス剥がし(塗り替え)を勧める理由とは!? グリップ力の低下を防いだり、クリーニング(綺麗に)するためでもありますが一番の目的は傷、クラックなどのダメージがないかボードコンディションを確認し、リペアなど早めのメンテナンスを行うことであなたの大切なサーフボード本来パフォーマンスを最大限発揮し寿命を延ばすことと考えます。塗り替え頻度やコンディション把握するための注意点など詳しく紹介します。

1)サーフボードの定期的なワックス塗り替えを勧める理由

ワックスを定期的に剥がす理由としてグリップ力や見た目が汚い。ボードのお手入れなどが理由にありますが、最も重要な理由として、サーフボードのコンディション把握・メンテナンスがあります。

グリップ力の低下!?

塗り替えた方がグリップが良い、調子が良いという話も聞きますが、これに関しては塗り替えの際の塗り方、仕上げ方に個人差があるため一概には言えません。塗り替えで下地塗りが甘いとグリップが効きにくなったりして、多少使いながら塗り重ねたくらいが凸凹ができ好みの方もいます。もちろん塗り替えの仕上げが完璧であれば塗りっぱなしのボードよりグリップが良くなると思います。ワックスはサーフィンの度に上塗りするので個人的には言うほど影響は感じていませんが、流石に塗り重なり層がベタ〜と厚く広がってくるとワックスの凸凹がなくなりグリップは落ちてしまいますので、定期的な塗り替えはグリップ力にもプラスと考えます。さらに定期的に塗り替えし回数を重ねることで塗り方も上手になり、グリップ力の改善につながるかもしれません。

サーフボードに塗られたワックス

見た目印象が悪い

長らくワックスを塗り替えせずに使用し続けているとワックスが汚れなどで黒ずんで汚くなります。見た目の印象も悪いです。少なくともそれを見てテンションが上がることはないですよね。ワックスを剥がし綺麗お手入れし塗り替えたサーフボードは愛着も湧き気分がいいものです。

コンディション把握・メンテナンス

今回、ワックス塗り替えを勧める一番の理由はコンディションを把握するためです。大きなクラッシュなど破損の可能性があった場合を除いて、サーフィンの度に意識的にサーフボードの傷や劣化状況を把握することは少ないのではないでしょうか?仮にこまめにチェックされる方でもワックスを塗っているデッキ部分は見落としがちです。ワックスの層が厚ければ厚いほど下地が見えにくいはずです。スクレイパー(スクレーパー)でワックスを剥がし、リムーバーを使って綺麗にワックスを拭きとったボードは傷だけでなくフットマークなどのヘコミ等のコンディションも把握しやすくなります。

細かい傷、ボードのヘタり、黄ばみ、日焼けなどの程度が把握でき、丁寧に扱わないといけないな〜と改めて気付くこともあると思います。そして傷がつきやすい場所を把握できたり、扱い方、保管場所など、早い段階での改善にもつながるかもしれません。何よりもいち早く傷に気づきリペアにつなげることができます。サーフボードを少しでもいいコンディションで長く愛用するためにとても重要な作業と言って間違いないでしょう。

ワックスを剥がし塗り直すのって面倒ですし、見た目や多少のグリップへの影響だけだと、このままでいいか!?なんてことになりますので、塗り替えをサーフボードの定期診断と考え、自分なりの健診タイミング、目安を決めるなどしてお手入れ&メンテナンスすると良いのではないでしょうか。

2)サーフボードの定期診断

ということで、「ワックス塗り替え=サーフボードの定期診断」と勝手に名付け進めていきます。診断は浸水の可能性のある傷がないか?亀裂などのダメージがないか?などのセルフ診断を行ってきますが、どういう点に注意してチェックすれば良いか案内していきます。

レールの傷

サーフボードのレール部の傷・クラック

ボード周囲のエッジ部にあたるレールの傷はワックスを剥がさなくても普段からチェックしやすい箇所ではありますが、ワックスを落とし綺麗にすることで、改めてチェックしてみると今まで気付かなかった傷が見つかったりするものです。ノーズ周辺やテール周辺のエッジ部もダメージを受けやすい箇所なのでしっかり確認しておきましょう。

デッキ、ボトムの打痕や凹み・亀裂

デッキ部分はボードの上に乗ってサーフィンするわけで最も負荷を受ける箇所となります。そして普段はワックスで覆われておりコンディションの把握ができないところなのでしっかりチェックしておきたい。

傷、打痕のチエック

まずは、浸水の可能性のある傷がないかチェック。打痕で蜘蛛の巣のようなクラックなど浸水の可能性がありそうなものがないか確認しリペアしておきましょう。

剥離はないか?

すでに剥離はないか?。剥離している部分はフォームと外側のクロスが分離し浮いていたりします。剥離があればそのまま使用するとアッいう間に広がり悪化します。修理代も高額になってしまいますのでボードのためにも、リペアの出費に抑えるためにも速やかにリペアしておきたい。

デッキ部のストリンガー付近は要チェック!

サーフボードのデッキ ストリンガー部のクラック

サーフボードの中央にあるストリンガーに沿ってクラック(亀裂)が入りやすいので要チェックです。パッと見では気づかないものも少なくありませんので、よ〜く見てください。自分のは大して使ってないから関係ない・まだ大丈夫!なんて思っている方…その考え甘いです!早い段階でも意外とあるんです。
気づいているか気づいていないかはさておき、このクラックをそのままの状態で使い続ける方が大多数だと思います。実際のところ見てみぬふりをして使い続けても問題ないのか?「浸水はしないか!?」「修理は必要ないのか!?」。

これは度合いによります。軽度なレベルであれば浸水のリスクは低いです。しかしながら、全く浸水してないとも言えません。さらに使用回数が増えたり、年数が経過するほど次第にストリンガーのあちらこちらにクラックが増えてきます。これを放置し続けた場合、浸水のリスクは上がり、最終的には剥離の要因の一つとなります。また、このクラックはフォームヘタリや熱による剥離のキッカケにもなりやすく、このクラックがあるところから剥離しやすいです。デッキのストリンガー付近にクラックが起きやすい箇所はストレスが掛かりやすいと認識し、できるだけ小まめにリペアをされるのが好ましいです。難しい場合は、ある程度の段階ではリペアはしておきたい。

サーフボードのデッキフィンカップ裏のクラック・劣化

なお、このクラックのリペアですが、樹脂を盛るだけのリペアは、一時的に保護することはできても、すぐに上塗りしただけの樹脂にもクラックが入りほとんど効果ありません。ファイバークロス(ガラスクロス)でしっかりと補強しリペアしておきましょう。

おさらいになりますが、デッキ部が剥離を起こす要因としては、以下のようなことが考えられます。

  • 熱による剥離:車に入れっぱなしにしたり、炎天下で長時間放置することが多い、保管場所が熱を受けやすなどの環境の場合には剥離を起こしやすくなります。熱による剥離もあります。
  • フォームヘタリによる剥離:沢山波乗りしているうちにフットマークなどによる凹みが出来てきます次第にこれがあちこちに広がったり凹みが深くなってききます。これがヘタリや素材、接着の経年劣化などの影響も重なり、ある瞬間、中のフォームとそれを覆っているクロスが剥離してしまいます。
  • 浸水による剥離:傷やクラックなどにより、その傷口から浸水し剥離が広がる。前述でした説明したデッキのストリンガー付近のクラックも同様のことが言えます。

何かにぶつけたり、クラッシュした場合の直接的な傷を除いて、剥離の原因は、これらの複合的な要因から起こっているケースも少なくありません。長年の使い込んだボードにもこれらの複合的な要因による剥離が発生しやすく、この場合はサーフボードの寿命が近い可能性も高いでしょう。
いずれにしても普段からこまめな定期診断&リペアを行うことがサーフボード本来パフォーマンスを最大限発揮し寿命を延ばすことにつながると考えます。サーフボードの定期的なワックス塗り替えは

サーフボードのテール部の傷を樹脂でセルフリペア

3)塗り替えのタイミング

塗り替えのタイミングは、使用頻度などでも変わってきますので正解というものはありませんが、基本的にワックス(トップコート)はグリップ性能を発揮させるため、水温に適した硬さのワックスを使用します。1年間塗りっぱなしですと、異なるワックスで塗り重ねられた層ができてしまうので細かいことを言えば好ましいとは言えませんので日本の場合、四季・水温に合わせ、ワックスタイプを変えるタイミングで塗り替えるというのも良いでしょう。とはいえこの点は趣味で楽しむ場合には、あまり神経質になる必要はありません。また1年間で行く回数も少ないという方は年1回くらいでもいいので、サーフボードの定期診断も兼ねて塗り替えたい。ほぼ毎日、週一、月一などサーフィンに行く回数も人それぞれ異なりますので、使いながら自分なりのルールを決めて塗り替えを行えば良いと思います。ただ、サーフボードの定期診断ということも考慮するのであれば、使用頻度が少ない方でも年に1回は塗り替えをお勧めします。

4)ワックスの剥がし方、塗り方、リペアについて

ワックスの塗り方はサーフワックス&ベースコートの塗り方、剥がし方についてはサーフボード ワックスのキレイな剥がし方「動画あり」をご覧ください。

セルフリペアでメンテナンスされたい方はプロ並みの仕上がり!初心者でもできるサーフボードのリペアを参考にご覧ください。