大人が楽しめるミッドレングス・サーフボードの乗り方 | サーフィンマガジン「73NAVI(なみなび)」

大人が楽しめるミッドレングス・サーフボードの乗り方

CI MID Midlength /サーファーDevon Howard

ショートボードとロングボードの中間に位置するミッドレングスですが、これまではファンボードという名称で親しまれており、初心者向けのボードというイメージが強いかもしれません。ショートボードに比べ長さ、ボリューム(浮力)があるのでテイクオフも速く安定性がよく乗りやすいという理由、そして程良い操縦性の良さからもショートやロングボードを目指す初心者の入り口としても人気となっています。また浮力のあるミッドレングスを選ぶ際にネックとなっているドルフィンスルー(ダックダイブ)のお悩みについても解決策を紹介していますのでご覧ください。

1)ミッドレングスのサーフボードとは

ミッドレングスって、初心者が良く使うボードでしょ!?って敬遠されるサーファーも少なくありませんが。。。 この動画を見れば、きっとその印象は変わります。


ミッドレングスの魅力

最終的にはショートボード or ロングボードへの入り口として位置付け・印象が強かったが、今ではミッドレングスとして注目を浴びるまでになっています。この記事のタイトルのように「大人が楽しめるミッドレングス」としてサーフィン復活者や中年世代など体力面で不安があるサーファーから若い方まで幅広く人気が上がっています。

MICHAEL MILLER explorer egg deck

ミッドレングスは浮力、安定感があるだけでなく、小さい波から大きい波まで幅広い波に対応するオールラウンドに楽しめるボードです。以前、とあるブログでこんなことが書かれていました。「サーフトリップに一本だけしか持っていけないとしたら?」という質問に「ミッドレングスを選ぶと答えるシェイパーが多い」という。なるほど。。。と頷いていたことを覚えています!ロングとショートのイイトコ取りのミッドレングスはあらゆる波で対応力が高いジャンルのサーフボードと言えます。

シンプルかつベーシックなサーフィン

前述の動画をご覧いただければお分かりのように、ショートとは乗り方が違うのは何となくお分かりいただけたと思います。波と同調しながら、大きなターンで波をつないでを楽しむシンプルかつベーシックなサーフィンです。ショートのように縦に動かす機敏な動きや技はありませんが、動画のDevon Howard(デヴォン・ハワード)のスピードに乗ったレールワーク、ターンは華麗で見惚れてしまいます。波に合わせて乗るという基本のサーフィンを学ぶにもミッドレングスは最適なボードと言えます。ショートボードだと、技量が伴わない内から、パフォーマンスが悪いとか、オーバーフローなどを理由についつい浮力を落とし、より動かしやすいパフォーマンスなボードにシフトしがち(本当にオーバーフローなのだろうか?と疑問に思うことも少なくありませんが…)で意外とベースとなる基本がしっかり習得できておらず伸び悩んでいるショートボーダーも少なくない。そんな方にもサーフィンの基本をもう一度、しっかり身につけるためにお勧めしたい。


どんなタイプ・種類があるの?

ミッドレングスは明確な定義がなく、一般的に7フィート台またはそれ前後の長さを持つサーフボードがミッドレングスと呼ばれています。様々なタイプのボードがあり、ショートのようなシャープさとワイドなアウトラインを兼ね備えたボードから、ロングの要素が強いノーズワイドなタイプなど様々。フィンシステムもシングルフィン、2+1(シングルスタビライザー)、トライ、クアッドなど、それぞれのボードデザインやフィンの特徴により乗り味も変わります。ロッカーもフラット気味に抑えたものが多いのも特徴です。代表的なボードですと、ここで紹介している動画にも登場している「チャンネルアイランド アルメリック ミッドレングス CI ミッド モデル」や「MICHAEL MILLER explorer egg」のようなタイプが「大人が楽しめるミッドレングス・サーフボード」として個人的にはお勧めしたいボードです。

チャンネルアイランド アルメリック ミッドレングス CI ミッド モデル

フィンシステムは普段がショートの方であれば、慣れ親しんだトライフィンが違和感なく乗りやすい。またサーフィンの基本形とも言えるシングルフィンも人気ですが、迷った時は安定感と操縦性のバランスが良い2+1(シングルスタビライザー)がお勧め。トライの要素も持つのでショート方にも扱いやすく、センターフィン次第で安定感もグッと上がります。またスタビライザー(サイドフィン)を外せばシングルフィンとしても楽しめます。この他、小波でのパフォーマンスを重視するのであればクアッドというようにスタイルに合わせて選びたい。

ミッドレングス ChannelIslands Almerrick The CI Mid Model

CI MID Midlengthは南カルフォルニアで活動するサーファーDevon Howardとの楽しいコラボレーションから生まれたモダンでクラシックなデザインのボード

2)サーフボード選びについての相談

最近、サーフボード選びについて、こんな相談がありました。「浮力のあるショートボード6’2fの購入を考えていたが、ミッドレングス6’6fのサーフボードも気になっています。長さが6.6と長いですが取り回しはやはり難しいと言うか初心者レベルが膝〜胸くらいの波で乗るにはドルフィンを含めて、どうでしょうか?」。 この方は「中年のカムバックサーファーで当時はショートボードで横に乗れる、アップスンができるようになった」ぐらいのレベルとのこと。

ショートボードに比べて取り回しが難しそう

取り回しは難しいかと言われると、ショートと同じような乗り方をイメージされていると難しく感じるかもしれませんが、2+1やトライフィンタイプであれば、比較的抵抗なく乗れますし、何よりミッドレングスは浮力もあり、波に合わせるというベーシックなサーフィンで乗り難しいボードではありません。むしろスピード性、安定性は高く乗りやすいボードです。ただショートの軽快な操縦性、パフォーマンスを求めているのであれば、ボードチョイスとして適当であるとは言えません。

ドルフィンスルー(ダックダイブ)はできるの?

ミッドレングスなど浮力のあるボードでよくある質問が「ドルフィンはできますか?」です。ドルフィンスルー(ダックダイブ)に関しては、浮力があるので、ショートと同じようなドルフィンは難しくなります。慣れてくれば、できる人はできますが、やはり浮力があるので一般的なショートボードのようには行きません。ドルフィンスルーありきで選択すると少々悩ましいいかもしれません。そもそもミッドレングスなど浮力のあるボードでドルフィンスルー(ダックダイブ)を行う必要があるのかも疑問に感じます。ショートボードでも短めで浮力の低いミッドレングスなどドルフィンスルーのやりやすさを購入の判断で意識しすぎてしまうと、極端な言い方をすれば一番大事なサーフィンのためのボード選びでなく、ドルフィンの為のボード選びにだってなり兼ねません。

ドルフィンスルー(ダックダイブ)だけではない

ロングボードでは波を回避する方法はプッシングスルー、座りながらのプッシングスルー、ローリングスルーでそれなりに大きな波でも越えていきます。それには波の周期を読みタイミングを合わせ一気にゲッティングアウトするなど波の観察力やパドリング力、ペース配分、波の回避方法への細かなテクニックを経験と共に習得していきます。例えばローリングスルーでも大きくパワフルな波では、よりノーズ付近を持ち少しパドルで勢いをつけながらボードに体をしっかり密着させ波に突き刺すようにローリングスルーをしたり、波がそれほど大きくないがスープ気味の押し返す力のある波であれば、ボードを浮かし気味で波をボードの下に潜らせるようなローリングスルーに変える。体力やタイミングが合わない場合は座りながらのプッシングスルーの逆バージョンと言いますか、背中を沖側に向け背中で波を受けつつ、波を回避する、この時ボードは真っ直ぐ立て(ノーズの先端が空に向かっているイメージ)た状態ですので、受けた波をやり過ごすことができます。他にもテクニックはありますが、基本を抑えておけば様々な対応方法が経験により身についてきます。

MICHAEL MILLER explorer egg bottom

また、ショートに比べパドルも速くなる分、沖にも速く出れるので、穏やかな日や胸肩ぐらいまでのサイズで荒れてない日であれば波の周期を見てプッシングスルーだけでも十分にゲッティングアウトできます。7f以下でボードが沈めやすいショートに近いサイズ感のミッドレングスであればドルフィンスルーも可能ではありますが、基本的にミッドレングスではロングと同様に大きな波ではローリングスルーで波を抜けていきます。参考になりそうな動画を探してみましたのでご覧ください。